TVでは入れ替わり立ち替わり視察に来る国会議員の対応で、地元自治体は大忙しだとの報道。日高地方の津波被害視察でも、私も連日現地入り、時には国会議員、知事などと同行しましたが、その時は町長や担当職員が対応してくれました。これでは、案内だけで担当者は多くの時間がとられるだろうと容易に想像できましたので、その後はできるだけ迷惑をかけない視察を心がけました。ところが一部では、見舞いにきたかどうかわからないとも言われました。それが目的ではないので、非難を受けてもしようがないとの気持ちです。先日、南相馬市を視察したときも、同じような考えで、無駄な行政の対応は求めませんでしたが、情報不足は否めません。

さらに、TVでは「ボランティアでもやって、現場の大変さを体験した方がいい」とまで・・・、これでは、ボランティアをするのがいやで、大名行列のごとく現場を見るだけ・・・とのイメージを焼き付けてはいないでしょうか。1日程度なら、それこそ「パフォーマンス」と言われないでしょうか。それよりも、国会議員は広く多くの状況を検証し、様々な現場からの声を聞いて、議論に役立てることが役割ではないでしょうか。また、「話を聞いてもらったが、何も実現していないと、ひとりの首長が発言した」との話をしていましたが、その発言を引用したマスコミは「議会での開かれた議論」の批判はどこへいったのでしょうか。揚げ足取りの、薄っぺらな批判ばかりです。

勿論、国会議員がある程度まとまって視察に訪れることも必要でしょうが、議員はフットワークよく、自分の判断でどこでもいけることこそ議員の良さなのです。地元にどれだけ”迷惑をかけない”気持ちがあるのかどうかは、議員個人の問題だと指摘するべきです。

同じレベルで語ってはいけないのかもしれませんが、その報道のすぐ後に、天皇皇后両陛下の被災地へのお見舞いの報道がありました。膝まづいて、避難民と同じ目線でお声をかけられるお姿を拝見し、避難民ならずとも大きな勇気を与えていただいています。大変ありがたいことです。そこには、地元知事のお姿も見られます。

多くの国会議員は、自分の役割をしっかりと行うとの気持ちで現場を視察しているのでしょうに・・・